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更新日:2024年4月17日

埼玉県暴力団排除条例

条例制定の目的

この条例は、暴力団排除活動の推進に関し、基本理念、県等の責務及び暴力団排除活動に関する施策の基本的事項その他の必要な事項を定めることにより、県民生活の安全と平穏を確保し、及び社会経済活動の健全な発展に寄与することを目的とします。

埼玉県暴力団排除条例の概要

(1)総則

基本理念

暴力団排除活動は、「暴力団を恐れない」「暴力団に利益を供与しない」「暴力団を利用しない」を基本理念とします。

県、県民及び事業者の責務

  • 県は、暴力団排除活動に関する施策を総合的かつ計画的に実施します。
  • 県民は、自主的に暴力団排除活動に取り組むものとします。
  • 事業者は、その事業により暴力団を利することとならないよう努めるものとします。

(2)暴力団排除条例に関する基本的施策

県の事業における措置

県は、公共工事その他の事業により暴力団を利することとならないよう必要な措置を講ずることとします。

県民等に対する支援等

  • 県は、県民等に対し、情報の提供その他の必要な支援を行います。
  • 県は、暴力団排除活動に取り組んでいる者に対し、保護のための必要な措置を講ずることとします。

(3)青少年の健全育成のための措置

暴力団事務所の開設又は運営の禁止

学校等から200メートルの区域内における暴力団事務所の開設等を禁止します。

【罰則】禁止区域内で暴力団事務所を開設・運営した者⇒1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

青少年を暴力団事務所に立ち入らせることの禁止

暴力団員が青少年を暴力団事務所に立ち入らせた場合、警察署長から当該行為の中止命令が発出されます。

中止命令に違反した者は、罰則が科せられます。

【罰則】6月以下の懲役又は50万円以下の罰金

青少年に対する教育等のための措置

県は、学校において、暴力団排除教育が行われるための措置を講ずることとします。

(4)事業者の講ずべき措置等

利益の供与等の禁止

事業者が、その事業に関し、暴力団員又は暴力団員が指定した者に対して、次に掲げる事項を行うことは禁止です。

  • 暴力団の威力を利用すること(又は利用したこと)の対償として利益供与(条例第19条第1項第1号)
  • 暴力団の活動又は運営に協力する目的で行われる相当の対償のない利益供与(条例第19条第1項第2号)
  • 暴力団が資金獲得のための活動を行う場所の提供などの供与(条例第19条第1項第3号)
  • 条例第19条第1項各号に定めるもののほか、情を知って、暴力団の活動を助長し、又は暴力団の運営に資することとなる利益の供与(条例第19条第2項)
  • 暴力団員に対し、不当に優先的な取り扱いをすること(条例第19条第3項)

暴力団排除特別強化地域

暴力団排除特別強化地域(以下「特別強化地域」という)とは、特定営業者(「特定営業(風俗・飲食店営業等)を営む者」をいう)と暴力団員の禁止行為を定め、違反をすると罰則が科せられる地域です。

【罰則】1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

※違反行為を行った特定営業者が自首したときは、刑の免除又は軽減が考慮されます。

特別強化地域

特別強化地域に定められるのは次の地域です。

 

さいたま市大宮区桜木町1丁目及び2丁目

下町1丁目及び2丁目

大門町1丁目及び2丁目

仲町1丁目及び2丁目

宮町1丁目、2丁目及び4丁目

 

強化地域2

 

特定営業

特定営業に定められるのは次の営業です。

〇風俗営業(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第1項)

:キャバレー、ぱちんこ店

〇性風俗関連特殊営業(同法第2条第5項)

:デリバリーヘルス、ラブホテル

〇特定遊興飲食店営業(同法第2条第11項)

:ナイトクラブ

〇接客業務受託営業(同法第2条第13項)

:コンパニオン派遣業

〇飲食店営業

(設備を設けて客に飲食をさせる営業で食品衛生法第52条第1項の許可を受けて営むもの)

:居酒屋、定食屋

禁止行為
【特定営業者の禁止行為】

特定営業者は、特別強化地域における特定営業の営業に関して、暴力団員に対する次の行為が禁止されています。

 

客に接する業務に従事させる 用心棒 用心棒料・みかじめ料

客に接する業務に従事させる

用心棒をしてもらう

用心棒料・みかじめ料を払う

〇用心棒料・・・・暴力団員が縄張内の風俗営業や飲食店等に対して、「面倒を見てやる」「何かあったら話をつけてやる」等と言って金品や物品の購入やリース契約を要求してくるもの。

:正月飾り、営業で扱う物品(おしぼり、おつまみ)、調度品(装飾用の額、植木)

〇みかじめ料・・・暴力団員が、風俗営業や飲食店等に対して「このあたりで店を出すなら、うちにあいさつに来い。」等と言って、暴力団の縄張内で営業することを容認する見返りとして金品を要求してくるもの。

【暴力団員の禁止行為】

暴力団員は、特別強化地域における特定営業の営業に関して、次の行為が禁止されています。

  • 客に接する業務に従事する
  • 特定営業者の用心棒をする
  • 特定営業者から用心棒料・みかじめ料を受け取る

(5)不動産の譲渡等をしようとする者の講ずべき措置等

暴力団事務所の用に供されることとなることを知って、不動産の譲渡・貸付け、その代理・媒介及び建設工事を行うことを禁止します。

(6)義務違反者等に対する措置

 

  1. 勧告・公表等
    公安委員会は、暴力団の活動を助長する利益供与の禁止等に違反した事業者等に対し、必要な勧告をし、勧告に従わなかったときは公表を行うことができます。
  2. 中止命令
    警察署長は、暴力団事務所に青少年を立ち入らせた暴力団員に当該行為の中止を命ずることができます。

(7)両罰規定

〇両罰規定とは、行為者である人と事業主である法人等の両方を処罰する規定です。

【両罰規定が適用されるもの】

  • 暴力団事務所の開設又は運営の禁止違反
  • 特別強化地域における禁止行為違反

【罰則】

行為者の場合 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
法人等の場合 50万円以下の罰金

 

 

条例で禁止されている行為を「見た」「聞いた」という方や条例に関する問い合わせ・相談のある方は、埼玉県警察本部(組織犯罪対策第一課)又は最寄りの警察署にご連絡ください。

情報発信元

組織犯罪対策第一課