水の事故を防ぐために
夏も本番となりました。この時期は、川やプールでの遊泳、レジャーなど、水辺に涼を求める人が多くなるとともに、水の事故が多発します。基本的なルールを守って楽しみましょう。
埼玉県内の水難発生状況(過去5年間)
埼玉県内の水難は、7~8月に多い傾向があります。
毎年、死亡事案があり、昨年(7~8月)は、7人の方が亡くなっています。
7~8月における水難の特徴
- 発生場所は、河川が多い。
- 30歳未満の水難者が半数を占める。(過去5年)
- 水遊びや遊泳・水泳中の発生が多い。
- 飲酒して遊泳すると溺れやすい。
- 親が子供から目を離すと溺れやすい。
水で遊ぶときの基本的なルール
- 遊泳禁止場所や危険な場所では遊泳しない。
- 保護者は子供から目を離さない。
- 水辺では小さい子供だけでは遊ばせない。
- 遊泳、ボート遊び等で河川に入る場合、救命胴衣(ライフジャケット)を着用する。
- 飲酒、体調不良時は遊泳、水遊びをしない。
- 増水時は川に近づかない。
- 水難事故を見たら、すぐに警察(110番)消防(119番)へ通報する。
魚釣りを楽しむ際の基本的なルール
- 増水した河川や沢には近づかない。
- 天気予報を確認し、水位の変化に注意する。
- ライフジャケットを着用し、万が一に備える。
- 河川敷や岩場は滑りやすいので注意する。
- 渓流釣りで山に入る際は、登山届を提出する。
荒川(長瀞)における水難防止
夏期、長瀞の荒川河川敷には多くのレジャー客が訪れます。
この区域は急流箇所が多く、例年多くの水難事故が発生します。
長瀞へレジャーに行く方は、急流河川の危険性をよく認識しましょう。
また、秩父警察署では、荒川においてラフトパトロール活動を行い、水上からレジャー客に対して広く水難防止を呼び掛けています。
急流河川の危険性
1.流れの速さや動水圧(水流の圧力)による危険
- 岸からは水面が穏やかに見えても、流れは速く、動水圧(流水の圧力)は強いため、岸にたどり着けず、流され溺れることがあります。
- 動水圧(流水の圧力)で水中の岩に身体が張り付き、又は岩の下に引き込まれて溺れることがあります。
2.危険箇所が多く流れが複雑
- 瀬(流れが速く水深が浅い場所)、岩、地形などにより、複雑な流れ(渦や噴流など)で体が水中に引き込まれることがあります。
- 水流が落ち込む場所では、身体が捕捉され脱出困難になることがあります。
- 浅瀬から急に2メートル以上の深みになる所もあります。
- 水深が浅くても、水中の岩に足が挟まれて溺れることがあります。
3.事故の発見が遅れる可能性
- 溺れたり流されたりした場合、発見が遅れる可能性があります。
(監視員やパトロール員は、全ての場所に常にいる訳ではありません。)
4.増水時の認識不足
- 雨天後等の増水に気付かずに入水し、濁流に飲まれてしまう可能性があります。
増水時の状況